海で溺れたよ

この海!深い!溺れる!ボボボーボ・ボーボボ

正論は時に暴力になる

よく言われます「親から貰った体なのに」「精神病は甘え」「メンヘラとは環境云々じゃなく本人の気質、弱さ」これらを言われる度に私は釈然としない気持ちになってしまう。これらの言葉は世間様にとっては正論で、私のように精神を病んでいる所謂メンヘラ、精神疾患者達からすると「暴力」になります。

私は何年か前ほどメンヘラ界隈と言われる場所に身を置いていました、元彼に追い詰められて飛び降りて亡くなった子 プロフに「死ぬときまてココロはひとりぼっちだったよ」と書いたままツイキャスで自殺を公開したあの人、南条あやは古すぎるし 今話を上げた方々が亡くなった時、私はメンヘラ界隈に身を置き リアルタイムで居ました。私は話を上げた方々ほどフォロワーがいたわけでもなく ROM専という立場にいました。そんな私もリストカットして載っけたり メンヘラをネタにした文章(自虐ネタ)などを投稿しておりました。メンヘラ界隈にいると、やはりそこそこ色々なことに巻き込まれて来ました。世間の言う「普通」や今まで自分が与えられてきた「普通」も覆すようなことが日常茶飯事にあります、彼氏と喧嘩して飛び降りて閉鎖病棟に入れられた子、ガールズバーから風俗嬢になりそのまま所在が不明になったり、職場の男性と不倫をしながらDVを受けてた子、大量に薬を飲んでフォロワーに警察を呼ばれて保護室に入った子、違法薬物依存で彼氏と一緒にパクられた子、そんなびっくりするようなことが次から次へと起きていくのです その中で私にある異変が起こりました「慣れ」です、いつの間にか私にとってその環境が普通であり当たり前でした、勿論仲のいい子もでき 2人で眠剤ボリボリしながら眠れず朝まで語り明かしていたり 傍からみたらただの傷の舐め合いでしかなかったかもしれません。でも確かに私はその居場所が楽しく幸せだったのかも知れません、似たような境遇の子と分かりあったり 違法でしたが薬でやり取りをしたり、そうして私は健康なメンヘラにすくすくと育っていきました。

ですがこの界隈に居て私が分かったことは「メンヘラは環境云々じゃなく本人の気質」ということは絶対に違うということです。みんな揃いも揃って共通する部分は「大体親がヤベエ」、絶対は言いすぎた、確かに環境云々より気質からの子も少数いましたが大体が親や親戚や職場がヤベエということです。子供にとって、親とは絶対的な権力であり、絶対的な存在なのです。その親に「出ていけ」と言われた時の絶望、「産むんじゃなかった」と言われた時の孤独、性的虐待の怖さ、手を上げられた時の悲しさ、ネグレクトの寂しさ、私がお互い知り合いでも一方的でも知ってる子は大体この様なことを背負いながら生きていました。挙げだしたらキリがありません、親が違法薬物依存や宗教にハマって詐欺られたや精神疾患に対する嫌悪感から保険証などの没収や監禁状態にさせられたり、そう思うと親になることがとても怖くなるのと同時に私は子供が嫌いなので絶対子孫を残すかと思っております。

そんな私がメンヘラ界隈から抜け出した理由があります、嫌気が差しました、それは決してメンヘラ界隈にいる方々にではなく ギャラリーです。この間の梅田飛び降り事件や、元彼に追い詰められ飛び降りた子や、ツイキャスで自殺配信をしていた子、その子達を殺してしまったのは同級生でもいじめでも親でもなく「ギャラリー」だと私は思っています、梅田飛び降り事件の時 引き止めず携帯を向けた方や 自殺配信で「早くしろよ」と急かした方 追い詰めた元彼ももう少し冷静になれる場所があったら何か変わったかもしれない、美談に聞こえるかもしれませんがこれらは私は心の底から思っています。どんな理由やどんな相手だろうが 飛び降りる所にスマホを無言で向けてザワザワと騒いだり自殺を急かすように言うのは絶対にしてはいけないことだと思っています。そう思うとだんだんTwitterで自虐ネタをしてギャラリーを喜ばせることに対しても それを見てるギャラリーにも嫌気が差しました。ですがメンヘラ界隈を抜け出したからと言って決してメンヘラを辞められるわけがありません。今も私は薬を大量に飲むし手首も切るし酒を浴びるようにも飲むし自殺未遂もしますし閉鎖病棟にも保護室にも入れられます。幼少期にかけられた呪いは何をどう足掻いても綺麗に解けることはありません。何故ここまで私が断言ができるかと言うと さんざん私にアドバイスをして元気そうに過ごしてた子が1ヵ月後には元に戻ってるのを何百回何千回と見てきたからです。結婚や出産や出世などで一時的に良くなることはあっても不意にまた襲いかかってきます、それがメンヘラなのです。だから本人に全く治したいという意思が無いわけでもないです。足や手が自分の意思で動くとしても感情は制御は出来ません。

そしてメンヘラにさらに共通する部分は「幼い頃から感情が成長出来ていない」ということです、普通の人は幼少期に感情を振り回し限度を学び大人になっていきます、ですがメンヘラはその体験が出来なかった或はできる環境でなかったということがあります。だから怒りに支配されたり悲しさや寂しさに支配されたり、感情が自分の中で回ってると言うよりかは 自分が感情に振り回されている状態です、今更限度を学べるわけもなく人に迷惑をかけてしまったり混乱させてしまったり、愛情を与えても底の抜けたバケツに水を注いでるようなものです そしてさらにタチが悪いのがお互い「いつか満たされる」と確信的でいることです。メンヘラである私達は常に悪循環を繰り返してなんとか生きています。そんな私の人生の永遠のテーマは「治らなくても人に異常なほど迷惑をかけないメンヘラになる」ということです、ここまでの話を聞くとそれはとても現実味のないことかもしれませんが常日頃私はそう思い、そう願い行動をしています。理解は求めていませんが受け入れていただけると有難いです、ですが貪欲なのが人間なので受け入れて貰えても「なんでわかってくれないの?」と今度は理解を強請るようになります。やっぱり死しか終わりはないのかもしれません。おやすみなさい。